アグネブーシカ 5号:ダニイル・ハルムス特集
アグネブーシカ 5号 2008年11月発行
〜ナンセンスのセンス溢れる、ロシアのルイス・キャロル〜 <CONTENTS ダニイル・ハルムス特集>
- 通りのトラ
- ハルムス特集号をだすにあたって 田中泰子
- ダニイル・ハルムス―いったい彼は何者だったのか? N. ハラートフ
- ボンボン入れ,あるいは鉛筆書きのポートレートの話 I. ハルケーヴィチ
- ハルムス回想 V. クールドフ/S. マホーチン/A. シェフチェンコ/B. セミョーノフ/S. マルシャーク/L. パンテレーエフ
- サモワールのイワン・イワーヌイッチ
- 陽気なマヒワたち
- びっくり子ネコ
- ゆうかんなハリネズミ
- トゥルーボチキン教授
- 骨ぼきん
- いたずらなヒューズ
- おはなし
- コーリカがブラジルに行き、ペーチカが行かなかった話
- いかにしてヴァロージャは山をすべりおりたか+編集部より(解説)
- かしこいマーシャとおばあちゃん
- 動物園に行った?
- D. ハルムス(1905-1942)と「オベリウ」グループの詩人たち 田中泰子
表紙絵:S. オストロフ デザイン:宮下明日美 (定価800円)
V. グローツェル氏(マルシャークとチュコーフスキイの元秘書・ハルムス研究家)より熱いメッセージが届きました
日本語のハルムス特集誌にお目にかかれるとは、おどろきです! 彼のすばらしい詩やお話がたくさん選ばれていますね。「サモワールのイワン・イワーヌイッチ」、「びっくり子ネコ」、「陽気なマヒワたち」、それに「おはなし」…。
そうそう、日本を舞台にした「骨ぼきん」は、古文書館のハルムスの原稿の中から私が見つけだしたんですよ。ハルムスの妻の手で記録されていましたっけ。私が出したハルムス選集『通りのトラ』で初めて日の目を見たわけです。 今年亡くなった画家のマイ・ミトゥーリチとは半世紀以上の旧知の仲です。お嬢さんの画家ヴェーラ・ミトゥーリチ=フレーブニコヴァは私の教え子です。1950年代末にハルムスの「陽気なマヒワたち」を絵本として出版するようにマルシャークに勧めたのも私です。マルシャークはこの提案を喜びましてね。マイ・ミトゥーリチのすばらしい挿絵で出版されました。このとき、やっとハルムスは名誉回復を果たしたのです。その後この作品は何度も再版されました。
ダニイル・ハルムス(1905-1942) ハルムスはロシア・アヴァンギャルド運動の盛んな1920年代のロシアで活躍した詩人。前衛詩人グループのメンバーとして大人向けの作品を書いていた彼は、マルシャーク(「森は生きている」ほか)に見出され児童雑誌「ハリネズミ」の常連執筆者となる。その独特のユーモアにみちた不条理詩は当時の子どもたちに絶大な人気を誇った。奇抜な創作スタイルが糾弾されたスターリン独裁期をへて1950年代末に名誉回復されると、その人気はまたもや復活し、多くの作家や詩人に計り知れない影響を与えた。
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